自分のスペイン語力を確認するための良書(評価: )
別の入門書でスペイン語の文法を一通り学んだ後、みずからのスペイン語知識の「仕上げ塗り」をする、または自分がどのくらいスペイン語の知識を身につけたのかを確認する、という目的のためにはこの本は最適だと思います。同じ版元の「しっかり身につくスペイン語会話」(ISBN: 4860640063)といい本書といい、著者である桜庭雅子氏は、ステップアップを目指す人のためにうってつけの本を作る力を持った人だと感じ入りました。 換言するならば、全くスペイン語の知識のない読者がこの本を入門書として利用することはお勧めしません。この本が扱っている動詞の活用は過去形どまりで、過去未来形や接続法には言及していません。接続法まで学んでスペイン語ははじめて「一通り学習した」ことになるわけですから、この本では中途半端に終わるおそれがあります。実に良く出来た本であるだけに、練習問題が接続法まで視野にいれていないのは少々残念な気がします。 一通り学習できるスペイン語入門書としては例えば「スペイン語をはじめよう!―基礎から日常会話までマスターできる入門書 Nova books」(ISBN: 4931386857)といった本があります。また接続法の学習には「スペイン語作文の方法 構文編」(ISBN: 4808603705)という本もお勧めだということをあわせてご紹介しておきます。 付属CDは例文部分をまずスペイン人のネイティブが読み、和訳を日本人女性が読み上げています。吹き込みの速度はそれほど速くありません。特にテキストの末尾についているヒヤリング力を確かめる設問の吹き込みスピードは決して速すぎることはないと思います。もちろん、一通りスペイン語を学習した読者にとっては速すぎることはない、という意味です。 なお、練習問題の答に相当するスペイン語は吹き込まれていません。
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