作者が第二のヒロインに思い入れしすぎたのが敗因で、結果負け犬。でも犬が大好き。(評価: )
★4の下ギリ。
著者の3冊目は『初犬』以来延々と続いてきた件の長編の完結編。
結論から言えば、一水社以外のほとんどの出版社なら全2巻で収められる頁数でした。
片手持ちの抜きツールとしてこのくらいの厚さの方が使いやすく一個人としては文句はありませんが、お薦めの基準的に、丸々3分の1ランク減点。
まあ、本当は、そんなことはどうでもいいです。問題は、作品が流れてしまった方向性。
終わりよければすべてよし、とまでは言いませんが、「なぜに?」と自失したほど、終盤のドラマ展開はヘタレすぎ。
個人的には成コミ史上に名を残すくらい素晴らしいキャラだと惚れ込んでる『藤乃』の物語だったはずの方向性は完全に失われ、あくまでも助演として名演技を魅せる役割を担ったはずの『三田』と同様レベルの扱いでは、ドラマチックが輝きませんでした。
伏線の回収としてなら『三田』の部分は好く出来てるけど、これだけ彼女に重きをおくなら、逆に3巻で終わってしまったことの方が罪でしょう。
結果としては引っ張りすぎで、『深谷』が記憶を取り戻す件を思いっきり長尺で感動のドラマに仕立ててエンディングとし、あとは後日談として語ってくれた方がドラマになったはず。
『藤乃』を愛してたほとんどの方が心待ちにしてたシーンを、頁数にしてもコマの強弱にしてもこれほど薄味に仕上げてしまった功罪が大きすぎ。走馬燈のシーンも下段ひとコマじゃ全然足りません。
はたして長編としての構成はダメダメになっちゃったけど、シーンシーンでの味付けには好いものもいっぱいありました。
『藤乃』のカエルバイブで尻穴お仕置きされる『深谷』が最高。
カエル帽子で草原をボヘボヘ歩く『藤乃』が最高。
サブキャラたちの存在感は思いっきり半端。
並行して描いてた短編の方は相変わらずステキですので、試し買いな方なら4冊目待ちが吉。
作品としては自爆したけど、やっぱり犬が好き。
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