生活・文化に密着したお菓子を楽しむ(評価: )
本書は、欧州各地の人々がその地で育て上げた、いろいろなお菓子を丁寧に解説する。お菓子を通した、その土地の風土・文化論になっている。もちろん、堅苦しさはまったくなく、気軽な読み物になっている。
この本を読んで、やはり片言ででも現地の言葉で現地の人々と会話した方が生活の中身が理解できると感じた。イタリアのレストランで最後にドルチェを頼む際に、「テラミス」などの知っているものをつい頼んでしまう。その一方、お任せでまったく知らないデザートが出てくると、黙々と食べて味わうしかなかった。
またパンを食べなかった時に、ものすごく硬いビスケットがサービスで出てきた。ワインにつけて食べるように勧められた。本書を読んで、カントゥッチだったと知った。こうした時も、片言で話せるとどんなお菓子が理解できていいなと思った。
欧州は地元の生活ぶりを反映した素材を生かした素朴なお菓子が多いことがよく分かった。日本のように大手菓子メーカーがお菓子を商業化してなく、欧州の文化を大事にする姿勢を感じた。自分たちの生活や文化を守りながら、みんなでお菓子を楽しみ、妙にお金をかけずゆったりとした生活を大事にしていることがよく分かった。
本書は空腹で読んではならない。自然と口の中につばが出てくるからだ。また、欧州の街をブラブラと歩いてみたくなった。著者のようにあちこち行って、現地の食事を楽しみたい。多くの写真を著者が撮影したことにも感心した。
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